技術を溶鋼へ
T.K
職種:
本社工場 製鋼課(現場業務)
入社:
2018年4月
出身:
千葉工業大学 工学部 機械サイエンス学科
溶けた鉄に技術を込める
製鋼課では鉄スクラップを1500~1600℃で溶かし、成分を調整、型に流し込みビレットという鋼の塊をつくります。この後ビレットを鉄筋の形にするのは圧延課なのですが、実は私たちの工程で、良い鉄筋となれるかどうかが決まってしまうんです。実は鉄スクラップの成分は毎回バラバラ。なかには鉄をもろくする成分が入っていることも。鉄筋としての硬度を保つため、JIS規格や社内規格に沿った成分に溶鋼を調整していきます。
目指すは硬くてしなやか
基準を満たす成分にするため、溶鋼の成分を確認しながら、合金を投入していきます。マンガン、シリコン、バナジウム、などなど。ただ、入れすぎると硬くなりすぎるので、微妙な匙加減が必要。硬すぎる鉄はポキンと折れてしまうんです。超高層ビルを支えるために、目指すは硬くてしなやか。地震にも負けない、そこで過ごす人が安心できる高い品質を造っていきます。
考え、チャレンジし続ける仕事
溶鋼へシリコンを投入したら、何故かマンガンの数値が上昇し、シリコンの数値は変わらず…!?という現象。ヒントはシリコンの方がマンガンより酸素と結合しやすいという性質。マンガンと結合していた成分中の酸素が、投入されたシリコンと結合したことで、シリコンは数値として検出されず、逆に酸素が離れたマンガンの数値が上昇したわけです。最初はわけがわからず動揺(笑)。でも教えてもらったり、諦めずトライし続け、感覚がつかめてきました。
就活生のみなさんへ
東京を象徴するような建物やタワー、身近な建築物に使われている東京鉄鋼の製品。建築学科には入らなかったけど、建築に携わりたいという人には大きなチャンスがある会社だと思います。僕自身も機械科出身ですけど、なんとかやれてます。考え続けて壁を乗り越える、正解に辿り着く…ということに面白さを感じる人にもオススメですね。